食戟のソーマ 再現レシピ

9月に入りました。サンマが美味しい季節です。

ちょうど、食戟のソーマに出てくる「サンマのカルトッチョ」と「サンマのカルパッチョ」が気になっていたので作ってみましたが、とても美味しかったです。

でもね・・・


食品用耐熱フィルムで包むとか・・・


もうちょっと、我々一般人にも作れる料理をお願いします!



でも、カルトッチョ(イタリア語でカルタ=紙、カルトッチョ=紙包み)って名前の通り、オーブンシートなどの紙で包んで作れるので、オーブンシートで作って大丈夫です。




12巻の表紙・・・

料理マンガ離れしてるけど、よく見たら上に秋刀魚がw


原作では、こんな感じに語られていますね。

例えるなら、大剣をふりかざすような爆発的な美味しさの黒木場の料理と、不要なものを削ぎ落としていき、鋭く研ぎ澄まされたレイピアのような葉山の料理。


同じ秋刀魚を料理して、どういう風にそんな差が出るのか試してみました。

サンマの旬と選び方

サンマの旬は9月中旬くらいから10月中だと言われています。

この時期のサンマは脂が乗って美味しいと言われます。

8月などの出始めの頃のサンマも刺身で食べるのには向いていますが、10月くらいの脂の乗ったサンマの塩焼きは格別ですね。

サンマの脂肪率は8月に10%くらいで、旬の9月~10月の時期は20%くらいらしいので旬の時期のサンマが特に脂が乗って加熱調理すると美味しいのです。

口先が黄色いものを選ぶと良いといわれますが、黄色いのは魚の脂なので脂の乗った証です。

サンマの下ごしらえ

魚屋さんで3枚におろしてもらって、肝ももらうと簡単ですね。

自分でやる場合は、下に書いてあるように3枚におろしてください。

サンマは、内臓を傷つけずに腹だけ浅く切って、写真のようにハラワタを取り除きます。


サンマのカルトッチョでは、このハラワタ(肝)を使いますので、捨てないでください。


サンマは短い時間で餌を排出するので肝も臭みが少なく食べられます。

肝を取り出したら中身を洗います。

肝以外に、小さい赤いもの(心臓)なども出てきますが、これは使いませんので捨てましょう。


背骨から身を剥がすように尻尾から包丁を入れていき、半身を切り取ります。

背骨から2枚の半身を切り取ります。


頭も切り離してまな板に密着させると、2枚目を切り離すときに、水平にまっすぐ包丁を入れやすいかもしれません。


この身を使います。

腹の内側に小骨があるので、引き抜いてしまいます。

サンマのカルトッチョ(黒木場リョウ)

材料(2人分)

サンマ       1尾(サンマが旬の時期以外なら他の白身魚で作ります)

エビ        4匹

アサリ       8個

プチトマト     6個

マッシュルーム   4個

バター       40g

すりおろしニンニク 小さじ1杯

乾燥タイム     小さじ4分の1

乾燥パセリ     小さじ4分の1

白ワイン      大さじ3杯


乾燥タイムではなくて、生のタイムが買えるなら生のほうが香りが鮮烈で良いと思います。

また、コミックの付録レシピではレモンも使ってますが、今回はレモンを使いませんでした。

このままのスープが美味しいし、香りはハーブで付けてますので、レモンは使いませんでした。

レシピの謎

原作では「使う材料はアクアパッツァとほとんど変わらないが、耐熱フィルムで包んだことで名前が変わる」「カルトッチョだ!」と言ってますが、コミックの付録レシピでは水も白ワインも入れていません・・・

材料を包んでオーブンで焼くだけ。

アクア(イタリア語で水)が入ってないですよ!アクアパッツア!

小一時間ほど悩んだ末、女王のエッグベネディクトでの失敗を思い出して、水と白ワインを加えることにしました。

アサリは3時間くらい水につけて砂抜きしておきましょう。


砂抜きしてあるアサリなら洗うだけで良いです。

エビは殻を剥いて洗います。

背中側に浅く切り込みを入れて、黒くて細い背わたを取り出してしまいます。


最近は背わたが無いエビも売ってますが、このエビも背せたがありませんでした。

プチトマトは半分に切っておきます。

マッシュルームも半分に切っておきます。

サンマの身は、半分に切ります。


(切らなくても良いのですが、包める大きさではないので切ってしまいます)

パセリ、タイム、バターを混ぜてハーブバターを作っておきましょう。


本来は作って一晩寝かせると美味しいのですが、今回はこのまま作りたてで使ってしまいました。

器の上に耐熱フィルムを置いて、エビ、トマト、マッシュルーム、サンマを入れて、ハーブバター、水200cc、白ワインを加えます。


でも、耐熱フィルムなんて普通の人は持ってないので、オーブンペーパーで良いです。

普通のペーパーの大きさでは水200ccだとあふれるかもしれないので水100cc、白ワイン大さじ1.5杯で作ってみてください。

試しに紙包みでも作ってみました。

オーブンシートで包みます。

でも液体が漏れそうで怖いので白ワインを大さじ1杯程度振りかけただけで、水を使っていません。

食品用高温耐熱フィルムで包み、紐で縛って200度に余熱したオーブンで20分焼きます。

普通の人は耐熱フィルムなんて使わずに、オーブンシートに包んで、200度に予熱しておいたオーブンで20分焼きましょう。


香り付けにローリエの葉も2~3枚入れました。

今回は、試しに、フィルムで包んだものと、紙包みと両方を作ってみました。

焼きあがりました!熱々です!

紐を外して開封!

完成です!

良い香り!


そしてスープが美味しい!

トマトも白ワインが染みてブドウのような味になってます。

付け合せにいいですね。

これは、なかなか美味しいです。

スープが絶品。

ほとんど調味料を使ってないのに上品な味わいです。

こちらは紙包み。

悪くない。

でも

スープが美味しいフィルム包みのほうが美味しかった~


これは、フィルムなんて使わずに美味しく作れるアレンジを考えなければ。

サンマのカルパッチョ(葉山アキラ)

材料(2人分)

サンマ       1尾(肝も使います)

ベビーリーフ    ひとつかみ

赤タマネギ     4分の1くらい

(コミックの付録レシピではラディッシュ、ルッコラを使ってますが、赤タマネギで代用しました)

醤油        大さじ2杯

みりん       大さじ2杯

酒         大さじ2杯

オリーブオイル   大さじ2杯

白ワインビネガー  大さじ1杯

オールスパイス   小さじ半分

赤タマネギはスライサーなどでスライスして水につけておきます。


水にさらすことで辛味を抜きます。

サンマの肝をすり鉢に入れて・・・

すりつぶします。

筋みたいなものは取り除きます。


すり鉢がなければ、包丁でトントン叩いてペースト状にすると良いです。

醤油、みりん、酒を入れて混ぜます。

軽く沸騰させたらタレの完成です。


仕上げにサンマに塗るのに使います。

サンマの身を写真のように斜めに薄く削ぎ切ります。

オリーブオイル、白ワインビネガー、オールスパイスを良く混ぜてドレッシングを作ります。

お皿にベビーリーフと赤タマネギを敷いて、上にサンマの切り身を乗せて、切り身にタレを塗ります。



そしてドレッシングをまわしかけます。

食べる直前にバーナーで軽く炙って完成!


身はピンク色の半生、表面は脂の乗った焼き魚。


でも味わいはカルパッチョ。

これは美味しい!

結論

どちらも美味しい素晴らしい一品でした。

でも、より美味しく作る発見もありました。

 

まず、カルトッチョ。

白ワインの染みた、まるでブドウのような味わいのトマトのアクセントは素晴らしいものの、他の具は要らないのではという疑問が浮上。

ホタテの貝柱のようなダシ味のつくものを使うと、より美味しいのではないでしょうか。

 

次に、カルパッチョ。

バーナーで炙るときに、絶対焦げるよね、野菜焦げるよね、と思ったとおり焦げましたw

でも、美味しかったです。

野菜がバーナーの直火にあたらないくらいにサンマを増量したほうがいいと思いました。

サンマのカルトッチョ より美味しくアレンジ

一人分に対して干し貝柱4~5個を使い、カップ半分のぬるま湯で20分くらいもどします。

オーブンペーパーに、ホタテ、ホタテの戻し汁、プチトマト、サンマ、バターとハーブといった材料を全て入れて・・・

 

(水は100ccくらいです)

グラタン皿において紐で縛ってます。

200度に余熱したオーブンで20分焼いて完成!


これは美味しい!

スプーンで押しつぶしたら簡単につぶれるホタテ貝。


このホタテのダシが効いていてとても美味しいです。

サンマのカルパッチョ より美味しくアレンジ

1人前につき、サンマ1匹分を使いました。


お刺身のつま(細切り大根)の上にサンマの切り身を乗せて・・・

ドレッシングをかけてバーナーで炙って完成!


皮を上にして敷いて、皮を炙りました。


焼き魚の香ばしい風味とカルパッチョの爽やかなサンマの風味、絶品です。

まかない料理

余ったマッシュルームをハーブバターで炒め、余った野菜とともに、ドレッシングをかけてサラダにしました。